生産性を追求した新工場に世界最高水準の
高生産性レーザー・刃曲げ機を導入
株式会社金剛製作所
(現:コンゴーテクノロジー株式会社)
お話を伺った 代表取締役 芳賀 拓海氏
(株)金剛製作所は、CAD、レーザー加工機、刃曲げ機、ウォータジェット機、サンプルカッター、面板加工機等、抜型生産用の各ソリューションを導入している。 2015年11月に完成した新本社工場では最先端のソリューションが様々に稼働。一連のソリューション導入について代表取締役芳賀社長にお話しを伺った。
生産性を追求した新工場に世界最高水準の
高生産性レーザー・刃曲げ機を導入
職人技と機械化を両立させた 金剛製作所の最先端のモノづくりとは
金剛製作所(芳賀拓海社長、本社=埼玉県さいたま市)は、東日本で多くの注目を集める抜型業界のリーディングカンパニー。 現在の経済状況において業績を伸ばしつづけている数少ない抜型企業ではないだろうか。昨年新たに完成した新本社はデザイン性に溢れ、 設計・作業現場は社員がパフォーマンスを発揮できるよう考えられた快適な環境が実現されていた。
モノづくりの根幹を担う 抜型業界のプロフェッショナル集団として在る同社は、紙器・ディスプレイ・段ボールはもちろん工業用品などの型まで幅広い分野の抜型を生産している。 容易くはない現代の抜型製造業において同社はどのようなシステムづくりで業績を伸ばし続けているのだろうか。
「効率化」をキーとしデジタル自動化を推進
お客さまのニーズに応える環境を実現させるために
「抜型業界は職人の世界。人がいなければ成り立たない。しかしそれだけでは今の時代に求められるお客さまの要望を実現するのには ベストではない。特に”スピード”と同時に品質を求めるお客さまのニーズを実現するにはデジタル設備での自動化が必要」と芳賀社長は話す。
2015年に移転した新本社
同社のデジタル化は約30年前からスタートしており、昨今では2010年に面板加工機CREASELINEを導入、 そのELCEDE社製のゴム加工用ウォータジェットマシンRUBBERMATE(ラバーメイト)、自動刃曲げ機CoilMate (コイルメイト)、パルスレーザー加工機LaserMate(レーザーメイト)を数年の間に次々と導入。 面板加工機、ウォータジェット機は増設され2台で稼働している。
加えて、試作用途としてサンプルカッターKongsbergも導入され他に無い強力なデジタル生産体制を構築しており、 これらは全て日本製図器工業より導入されている。
パルスレーザーマシン
レーザーメイトEVO
ELCEDE社はドイツに拠点を構える抜型製造のシステムサプライヤー。 最近同社が導入したレーザーメイトはパルスレーザーマシンで、 通常レーザー加工では加工後のルーター掛けが必要となるが、パルスレーザーならばこれが不要になる。 「後加工が1つ削減できる」のが、導入の大きな決め手であった。手作業の工程を1つ減らす事は生産体制の効率化に大きな効果をもたらす為だ。
また、刃曲げ機は他社と比較した時の速さが重視され導入。理想はまだ先にあるというが、従来機の頃より1.5倍の生産率となったそうだ。 ELCEDE社製品機器の高い生産力は飛躍の一旦を担っていると言える。
「効率化」を1つのキーとし徹底した体制作りを行っている同取材時の工場見学ではこれらのマシンはほぼフル稼働している状態で、 ウォータージェット、 サンプルカッター、 刃曲げ機、 レーザー加工機とそれぞれが粛々と生産を行う現場は圧巻である。 その横にある大きなガラス窓の向こうでは設計者が机を並べ、データはそこから送信され機械加工が行われており一貫したデジタルフローが構築されていた。
面盤機も2台稼働中
お客さまのニーズである短納期に機械の生産力をもって応えること、大量生産体制を整えること、 そして設計者・職人が1つの拠点で共通の意識をもって制作することが、高品質とスピードを実現するのに重要であるという。
「設計力」の強化でユーザの信頼を獲得
人と機械のバランスを両立させる体制づくり
ウォータージェット
カッティングマシン ラバーメイトEVO
「試作設計から提案できるのが当社の特長の1つ。試作の依頼も増加している」と芳賀社長は話す。
試作設計が人数やスキルの問題で時間がかかってしまい困っているお客さまが多いという。同社は社内での設計力強化に余念がなく、 設計者の教育体制に力を入れている。
短納期・大量発注にも対応できるようにし、たとえお客さまからの提供データであってもそのまま生産せずに 必ず設計者がデータの形状確認・修正を行っており、このような細かな心遣いの対応がお客さまから信頼を得て発注につながっていくという。
製造現場は理路整然とし
活気ある現場となっている
お客さまの事を第一に考え、スピードとクオリティのニーズに応えること。職人技と機械化を両立させることの大切さを 芳賀社長は強調する。
「機械と人。この2つをバランスよく両立させること。全てが機械でできるわけではない、最後は職人の技が必ず必要。
当社は社員が技を後進に伝えてくれる土壌があり、その上で世界からみて優れたワールドクオリティのマシンを導入することが大きなポイント。」
人ではできない自動化・効率化を推進していく事、そして今現在飛躍を続ける同社を支えるのは、 このお客さまを第一に考えた生産体制とそれを支える高生産を誇るシステムであることは間違いない。
株式会社金剛製作所
http://www.kongou.co.jp/埼玉県さいたま市に本社を置く、
東日本で多くの注目を集める抜型業界のリーディングカンパニー。